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シムトラ関係のエントリーまとめ群

Simutransに新たな産業を生み出したい人向けの雑記

このエントリーは以下のAdventCalenderへの参加記事となります
adventar.org

Simutransを長くプレイしているうちにアドオン制作やMIDI編集に本体改造まで始める気がしますが、その中のアドオン制作から産業を作る事に重点を置きたいと思います。
既存の産業に少しだけ手間を加えたい、全く新しい産業ネットワークを作りたいと思った貴方は必見です(多分
今回は既に筆者が公開している宅配便産業のデータを用いて産業のフローから制作課程までを解説します、以下にGithubへのリンクを貼り付けておきますので必要に応じて見ていただけると幸いです。

github.com

産業と貨物の流れを定義しよう

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先程貼ったgithubリポジトリから引っ張ってきました、これが今回参考にする宅配便産業の大まかな流れになります。同一の名前の産業にそれぞれ発送と配送がついていますがどうしてでしょう、一つづつ流れに関係する貨物や産業を見ていきます

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小口荷物イメージ

まずは起点として営業所(発送)という産業を定義した上で小口荷物の発生が設定されました、この小口荷物とは何かというと画像のような箱を定義しています。本来ならば各家庭からの集配も産業として行うべきなのですがシムトラの仕様と多少の簡略化から、荷物の発送には営業所(発送)という産業へ自分で持ち込む必要が生まれています。

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地区センターイメージ

この小口荷物達は営業所へ置いておくだけではいつまでも配送してほしい場所へ一歩も動くことが出来ません。数個の営業所間同士で荷物をやり取りしても産業の流れとしては成立してしまいますが、ここもシムトラ的に産業のネットワークを作るのが面倒だと思います。そこで荷物を集約する設備として地区物流センター(配送)が登場します。10数個以上の営業所同士を筆者はやる気が全く無いですが直接繋ぐ人もいるかもしれません、ですが1つのセンターを結節点として経由するほうが産業ネットワークもスマートになりますよね。

話をやや脱線させますが、この記事を読んでいる方々は地理に明るいと信じてますので次のシチュエーションを想像してみてください。「あなたは飛行機に乗って新千歳空港に降り立ったところです。ここから旭川へ向かうとしたらどのようなルートを取りますか?」
新千歳空港旭川行きという表示はありません、あるのは札幌もしくは以西の駅のみです。どうしたらここから旭川へ向かえると思いますか? 札幌でカムイやライラックと言った旭川行きの(もしくは経由する)特急列車に乗るのが常識的な正解です。はまなすで北海道へ来た人のように新札幌からダッシュ函館本線の森林公園へ向かうという乗り継ぎや、追分へ向かいそこから室蘭本線を爆走する元客車で岩見沢へ向かってそこから乗り換えるという手段も乗り潰し的にはありますが無かったことにさせてください。

先程の話から新千歳空港から旭川へは直接1本の列車で向かうことが出来ません、札幌駅で旭川方面に向かう列車への乗り換えが必要になりますね。この産業の荷物も同様に営業所間では直接荷物をやり取りせずに地区センター(配送)に一旦荷物を送り他の営業所から荷物を方面別に仕分けし地区カーゴと言う貨物で一纏めにし、そのカーゴ単位で目的地となる営業所が繋がっている他のセンターに転送してそこから営業所へ配送されます。

しかし、大規模なマップでやっているといくら営業所と地区センターを使っても地区センターの数が多すぎて管理できなくなる可能性も出てきます。そこで地区センターを集約する設備として主要物流センターが登場します。
説明自体は先程の営業所と地区センターの関係と同じことなので割愛します。変わるのは小口荷物と地区カーゴから地区カーゴと幹線カーゴという荷物が登場するだけです。

貨物を設定しよう

github.com

産業と貨物の流れはまとまりました、ここからは登場する貨物を定義していきます。
必要な項目は次の通り

  • 貨物の名前(被らない事)
  • 貨物の1つ辺りの単位
  • 貨物のカテゴリ
  • 運送料金
  • 早く運べた場合のボーナス
  • 貨物1つあたりの重量(単位:kg)

名前については割愛し、次の貨物の1つあたりの単位から説明していきます。何か適当な物の分量を指す時に何箱とか何本とか言いますがそれが貨物でも適用されます。小口荷物であれば箱が大半と仮定してboxとか、地区カーゴや幹線カーゴはそのままCargoにしています。
単位自体は自分で好きなように決められるのでわかりやすい単位を選びましょう。

貨物のカテゴリについて、シムトランスでは以下のカテゴリが定義されています

  • 0 : 独自貨物。
  • 1:梱包済み製品(piece goods)
  • 2:ばら積み貨物(bulk goods)
  • 3:液体貨物(oil/gasoline)
  • 4:冷却貨物(cooled goods)
  • 5 : 飲料(liquid food)
  • 6 : 長尺物(long goods)
  • 7 : 繊維(fabric)

0の独自貨物については専用車両の実装まで必須で厄介なのでスルーします、今回の宅配便産業では1の梱包済み製品を選択しています。基本的には0以外であれば既に公開されているアドオンを用いる事が可能であり、自分で輸送用の車両アドオンを起こす手間もかかりません。
実際問題として貨車アドオンも64であればテヌキ車両さんが大量に公開しているので、それらを使う事が出来るのが大きなメリットとも言えます。

運送料金については基本的な金額であり、金額の設定と次に説明するスピードボーナス次第では相当儲かりますがバランスを考えた値を設定しましょう。
スピードボーナスについては字の通り「早く運んだらボーナス上げるよ、遅かったらペナルティ掛けるね」というざっくりとした説明ですが早く運ばないと行けないもの以外は低めにしておくと大丈夫でしょうか。
重量についても説明するまでもないので割愛します。

産業を実装しよう

この辺りはSimutrans日本語Wikiを参照して頂けると助かります →
アドオン開発/datファイル記述リファレンス/factory(産業) - Simutrans日本語化・解説